楽園のカンヴァス

原田マハ著『楽園のカンヴァス』を読む。

 アンリ・ルソーの大作を贋作かどうか鑑定するために、ニューヨークから男がパリから女がスイスにやって来た。鑑定のライバル二人に与えられたリミットは7日間。長編アートミステリーだが、山本周五郎賞を受賞しただけあり、ヒューマニズムの感動作だ。ラストは、ナカナカ素敵で涙する。

 美術が好きな人が知り合いにいる。私の学生時代の親友はダリが好きだった。シュールレアリスム?私はどうも何がええのかわからなかったが、何度が美術館に付き合った。
 この小説を読むと、本が好き、この作家が好き、この音楽がこのアーチストが好きというのと同じく美術好きな人の気持ちがわかる。
 
 ミステリーと恋愛小説の要素も含んでいる。レビューに「愛せる存在を持つことの幸せを実感できる」とある。
不器用に頑なに生きて、愛を貫く人の生き方は、どうなのか?この小説を読めばそれがルソーの絵のように美しく思える。しかし、本物の美しさを現実に見ることは難しい。「夢をみた」という作品のごとく、この小説もフィクション性が高い。

 小説を読み終えた人は、美術館に行きたくなる。静かで心が休まり癒されると美術館好きの人は言う。山が好きな私は、森の中にいるようなのかと思う。梅雨の週末は美術館に行こうと思った。
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by mizunoawa921 | 2013-05-26 23:22 | 雑記 | Comments(0)